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個人で小さなネットショップを始めたいときに便利なのがBASE(ベイス)というショップサービスです。
無料プランでは売れるまで初期費用・月額費用がかからないので、「個人規模の小さいショップなので固定費を抑えたい方」におすすめです。
反面、販売手数料が他ネットサービスと比べて割高&有料プランも割高なため、売り上げ規模(目安月10万円以上)が大きい場合は注意が必要です。
今回は、BASE(ベイス)の特徴や注意点・デメリット、およびメリットをご紹介します。
目次
※本記事の内容は2024年6月時点の情報です。時期により本記事の内容が古くなっている場合もありますので最新の正確な情報は公式サイトを参考にしてください。
ネットショップ「BASE」の特徴と料金体系
BASEの概要・特徴
項目 | 内容 |
---|---|
サービス名 | BASE 公式サイトはこちら |
おすすめ度 | 登録料と月額料金が無料のネットショップ作成サービス |
BASEは2012年にリリースされたサービスで2023年12月の時点でショップ開設数210万を突破。ネットショップ開設実績は2024年まで7年連続No.1を記録しています。※ショップ開設数210万突破のお知らせ | BASE, Inc.
サービス開発の動機はBASE株式会社の代表である鶴岡さんが、小売業を営む母親から「ネットショップを作ってみたい。だけど、どれも難しくてよく分からない。」と相談があったことがきっかけだったそうです。、
「BASE」の特徴は、月額固定費が無料で実際に売上が上がるまでは費用がかからないことです。
- 初期費用と月額費用がかからないので気軽にスタートできる。
- 月額費用ありの他社と比べると販売手数料など変動費は高めになる。
- 変動費の低い有料プランは月額16,580円〜の1個のみ
- 7種類の決済方法に対応しており、入金サイクルが早い(基本は申請から10営業日で入金)
- デザインテンプレートは、無料22種類・有料94種類と豊富
初めて自分のネットショップを作ろうという方で、小規模な(目安売り上げ10万円未満の)ネットショップ作成サービスを利用したい場合におすすめです。
BASEと他社ネットショップサービスの比較
BASEと他社ネットショップサービスの比較は下記の通り。
サービス名 | Shopify | カラーミー | BASE | STORES |
---|---|---|---|---|
プラン名 | ベーシックプラン ※合計4つの有料プラン |
フリープラン ※3つの有料プラン月4,950円〜を用意 |
スタンダードプラン ※有料プランは月額16,580円〜の1個のみ |
フリープラン ※有料プランは月額2,980円〜の1個のみ |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額費用 | 3,650円〜 | 無料 | 無料 | 無料 |
取引手数料 | 無料 (Shopify payment利用時) |
無料 | 3% | 無料 |
決済手数料(クレジット) | 2.9%〜3.9% | 6.6%+30円 | 3.6%+40円 | 5%※2024年7月1日より5.5% |
入金・振込手数料 | 無料 (Shopify payment利用時) |
50円〜700円(入金額や金融機関による) | 【2万円未満】振込手数料250円 + 事務手数料500円 【2万円以上】振込手数料250円 |
【自動入金】無料 【手動入金】売上合計が10万円以上で無料(10万円未満の場合:200円) |
入金サイクル | 最短5日 | 月末締め翌々月20日 ※オプションで入金サイクル短縮可能 |
通常振込申請から10営業日 ※お急ぎ振り込みオプションあり |
【自動入金】月末締め翌月20日払い 【手動入金】決済日翌日6時から振込依頼が可能(依頼後、翌1〜2営業日で入金) |
※2024年6月時点の情報。無料のフリープラン含む最下位プランで各数値を比較
BASEは無料でできるの強みな一方で、取引手数料などの変動費が少し高めに設定されています。
また、有料プランは月額16,580円と他社に比べると割高になるため、売り上げ規模が大きくなる場合には注意が必要です。
BASEのデメリット・注意点
まずBASEのデメリット・注意点についてご紹介していきます。
売上が上がるほど、販売手数料が割高になる
商売を始めたばかりでネットショップでどれくらい売れるのかわからない間は、実際に売れるまで費用がかからないのはありがたいです。
ただ、実際に売上金額が増加していくと販売手数料が高額になってくるので注意が必要です。
客単価を3,500円(商品代金3,000円+送料500円)と想定して、同じくネットショップ作成サービスの「Shopify」との比較シュミレーションを下記に記載します。
■BASE(スタンダードプラン)の客数ごとの利用料の推移
BASE | 客数15人 | 客数30人 | 客数100人 | 客数300人 |
客数(A) | 15 | 30 | 100 | 300 |
客単価(B) | 3,500 | 3,500 | 3,500 | 3,500 |
売上金額(A×B) | 52,500 | 105,000 | 350,000 | 1,050,000 |
BASEかんたん決済手数料 クレジットカード(3.6% + 40円) |
2,490 | 4,980 | 16,600 | 49,800 |
BASEサービス利用手数料(3%) | 1,575 | 3,150 | 10,500 | 31,500 |
月額利用料合計 | ◯4,065 | 8,130 | 27,100 | 81,300 |
■Shopify(ベーシックプラン)の客数ごとの利用料の推移
Shopify | 客数15人 | 客数30人 | 客数100人 | 客数300人 |
客数(A) | 15 | 30 | 100 | 300 |
客単価(B) | 3,500 | 3,500 | 3,500 | 3,500 |
売上金額(A×B) | 52,500 | 105,000 | 350,000 | 1,050,000 |
Shopify月額費用(3,650円) | 3,650 | 3,650 | 3,650 | 3,650 |
クレジットカード手数料(3.55%) | 5,513 | 7,377 | ||
サービス利用手数料 (Shopify ペイメントを利用している場合) |
0 | 0 | 0 | 0 |
月額利用料合計 | 5,513 | ◯7,377 | ◯16,075 | ◯40,925 |
※2024年6月時点のプラン内容をもとに計算しています。
月商が5万円のときは「BASE」がお得ですが、売上金額が10万円を超えるにつれて変動費の低い「Shopify」が割安になってくることがおわかりいただけると思います。
また、売り上げが35万円くらいになると「BASE」 27,100円、「Shopify」16,075円と、さらに差が生まれ、月額105万円(客単価3,500円×客数300人)のケースを想定すると、「BASE」が81,300円、「Shopify」が40,925円となり、差は約2倍にまで広がっています。
「BASE」は固定費がかからない分、変動費の割合が大きい料金体系になっており、売上金額の増加とともに「Shopify」との金額の差が大きくなっていきますので、売り上げ規模が10万円を超えてくる場合は、他のサービスと比較検討したほうが良いかもしれません。
カスタマイズ性などの自由度があまり高くない
BASEのデメリットとして、簡単な操作でショップサイトを作れる反面、ほかのショップサービスと比較するとあまり自由度が高くない点が挙げられます。
最近では、ページ追加機能などで新しいページを追加することができるようになってきたものの、2024年6月時点では無料のオフィシャルテーマのみ対応となっており、それ以外はあらかじめ決まったページしか表示設定できません。
「ページ追加 App」は、オフィシャルテーマ(無料のテーマ)でのみご利用いただけます。
BASEデザインマーケットで販売しているデザイナーズテーマ、および「HTML編集 App」で作成されたカスタムテーマには、現在対応しておりません。
【ページ追加 Appの使い方】について教えてください より引用
また、既成のデザインにとらわれず、自由にショップページをデザインしたい場合は、「HTML編集 App」を利用できますが、HTML / CSS / JavaScriptなどのスキルが必要で、こちらは有料テンプレートでしか使えません。
シンプル・小規模なショップにはおすすめですが、少し大きい目の規模になってくると物足りなさを感じることもあるかもしれません。
有料プランが月額16,580円と高い目になる
もう一つのデメリットが、売り上げ規模が少し上がってきた際に検討することが多い有料プランが月額16,580円と高い目であることです。
有料プランにすることで決済手薄料や販売手数料などの固定費を抑えることができますが、一気に月額料金が上がるため固定費が上がります。
Shopifyの場合は3,650円〜、カラーミーショップの場合は月額4950円とコスパの良い有料プランが揃っているため、月商が10万円〜50万円規模の場合は別のショップサービスを検討しても良いかも知れません。
「BASE」を利用するメリット
他のネットショップ作成サービスと比較して「BASE」を利用するメリットは以下のとおりです。
初期費用と月々の固定費がかからない
BASEはネットショップを開設するにあたっての登録料と月額料金が無料です。商品が実際に売れるまではまったく費用がかかりません。
そのため、まだ商売を始めたばかりで、ネットで売れるか不安な場合、BASEであれば余分な初期費用がかかってくるおそれがありません。
しかし、売上に対して、BASEかんたん決済手数料(3.6%+40円)とBASEサービス利用手数料(3%)がかかります。1回の取引で売上が3,500円とすると手数料は271円です。
初心者でもすぐにネットショップが開設できる
BASEはパソコンに詳しくない初心者でもすぐにネットショップを開設することが可能です。必要事項を入力して商品写真を登録していくだけで、簡単に商売をスタートすることができます。
デザインテンプレートは、無料22種類・有料94種類(2024年6月現在)が販売されており、初心者でも簡単にスマホ対応済みのおしゃれなショップデザインの作成が可能です。
書類の提出や面倒な手続きも必要なく、HTMLやCSSなどのITスキルがなくても簡単にショップを開設できるのがメリットです。
豊富な決済手段と入金サイクルの早さ
BASEは以下の7種類の決済方法に対応しています。
- あと払い(Pay ID)
- クレジットカード決済
- Amazon Pay
- コンビニ(Pay-easy)決済
- キャリア決済
- 銀行振込決済
- PayPal決済
使いたい決済方法をフォームから選択するだけで、面倒な手続きや待ち時間は不要です。決済会社との契約、入金確認などの作業も必要ありません。
また、申請から10営業日で入金される、入金サイクルの早さも魅力的です。(オプションプランなら、最短で翌営業日の入金も可能です。)
無料のアプリでどんどん必要な機能を追加可能
拡張機能「BASE Apps」を利用することで、必要に応じて追加機能を実装することができます。
メルマガ配信、ブログ、クーポン、アクセス解析、配送設定などネットショップ運営で必要となる機能が多数アプリで用意されています。ほとんどのアプリが無料で利用できる点が「Shopify」との比較で非常に魅力的です。ショップの成長にあわせて機能を強化していきましょう。
まとめ
まとめです。今回は、ネットショップサービスのBASEの特徴とメリットデメリットを見てきました。
BASEは初期費用をかけずにスタートできるネットショップ作成サービスで、「BASE Apps」を活用することで多機能なネットショップを作成することが可能です。
注意しなければならない点は、一定の金額を超えるとBASEは割高になってしまいます。
個人利用や小さな規模のネットショップを気軽に始めたい人にとっては初期費用がかからないので、気軽にスタートできます。
今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。